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Channel: 施術と動きのからだ道場
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勉強のしかたが分からずそれが合っているのかどうかもわからないんです

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こんにちは。感じてわかる体とこころのしくみ講座、講師の稲田です。

メールにてヨガのインストラクターの方からご相談をいただきました。

スタジオでヨガのクラスを持ち、セラピストとして施術も行われています。


実際、この方の取得している資格や認定をみると、すごい数のセミナーや講習会に参加されています。

アシュタンガヨガ 陰ヨガ 骨盤調整 解剖学  タイ古式マッサージ フットマッサージその他にも多数のワークショップなどなど

現在もヨガインストラクターを養成する資格講座で学ばれているそうです。

そんなに向上心があり、お金と時間と労力をつぎ込んで学び続けている彼女のお悩みとは何なのでしょうか?


以下はいただいたメールの一部です。

昨日、尺骨神経痛の方、肩の腱板損傷の方がクラスにきてくださいました。

的確にアドバイスできない自分が悔しいです。
少しでも回復していただけるような、指導がしたいです。
そして、ヨガを通じて治していっていただきたいです。

そのために、今どのような方向に進んでいったらいいか悩んでいます。・・・

数々の講師をされている人たちの経歴を見ると、理学療法師、鍼灸師、など色々ありました。

なので、私も鍼灸師の学校にいこうかとも思いました。
でも、鍼灸学校の解剖学は国家資格をとるための解剖学だという方もおられます。

人に鍼をうてるのはすごいと思い興味があります。
しかし、運動学などはほとんど学べないような気がし ます。
費用と時間もかかります。

それだけのリスクを背負ってまでもいく価値はあるのかと悩んでいます。
「卒業しても時間とお金を無駄にした」 というようにはなりたくありません。

ネットでいろいろ検索してるつもりです。・・・
うーん…。どうなんだろう??って頭を悩ませます。

そこで、先生のblogを拝見しました。

あれやこれやとワークショップへの参加等を重ねても、幹がないようにも思えます。 
将来、私が指導者の立場になっていけるのかどうか不安です。

ただの受ける側だけに留まりそうで…。
・・・どのような道に進んでいったらいいか、アドバイスしていただけると嬉しいです。

僕は基本的にこうしなさいとか、これはダメとかいうアドバイスはあまりしないほうです。

なぜなら、答えはもうすでに彼女の中にあるからです。

この方のやりたいことははっきりしていますよね。

ヨガを通じてみんなを元気にしたい!
そのために必要な知識を身につけたい!
自信をもって指導できるようになりたい!
インストラクターの養成や医療的なアプローチもできるようになりたい!

もっと自信をもって指導できるように、体のしくみを学ぶことと、医学的な知識を学び、経験を積みたいと考えておられるんですね。

ただ、なりたい未来の理想の自分をイメージして、そのために今何をすべきかはわかっているけど、その確信がもてなくて迷われているんです。

何度かメールのやりとりをする中で、少しづつ混乱していた思考が整理されていったようです。


僕からは次のような返信をしました。

方向とゴールはもうすでに決めているんじゃないですか。

今のお悩みは、どうしたら早くそのゴールへたどり着けるかで試行錯誤しているんですよね。

今まで学んできたものをもう1度棚卸してみましょう。
自分はこれでやっていく、っていう軸となるものを見つけてください。

何でも屋は結局、すべて中途半端で浅いですよね。
これって決めたものを深堀するほうが、結局はいろんなことにつながってもいくし、他の人にまねできない域にまで行けるのだと思います。

〇〇さんの行動の源泉は「不安」や「自信のなさ」からですよね。
「まだ足りない、もっと多くのことを学んで身につけないとダメだ」って。

じゃあ、どこまで学べば自分にオーケーが出せるのでしょう?
当然、学ぶことは一生続いていきます。

学んだことをアウトプットしていくというのも、より深い学びの方法です。

今まで学んできたものの中で、これが大好きとか、これなら情熱をそそげるといったものから、深めていかれればどうでしょう?

鍼灸学校へ行くことで得られることに確信が持てないのなら、また、期待どうりじゃなかったとしても後悔しないって思えないなら、そこへの「投資」は今は止めておいた方がいいかもね。

鍼灸学校へ行くかどうかは、「どうしても行きたい、鍼灸師になりたいねん!」って気持ちになってからでも遅くはないと思いますよ。

これ以上足し算を重ねて迷路に入るより、引き算の発想でスリム化したほうが見えてくるものもありますしね。

その上で手に入る情報の取捨選択を、正しく判断できるようになるといいですね。

これは、僕自身も常に意識しイメージしていることなんですが、

現在の立ち位置をしっかりと認識して、過去にどんなことを考えどんな経験をしてきたかを掘り起し、どんな未来を作りたいのかという夢を、一本の太い線でまっすぐに繋げられれば、ぶれない自分軸ができるんじゃないかな。

「セレンディピティ」っていう言葉があります。

これは、ふとした偶然をきっかけにひらめきを得、幸運をつかみ取る能力のことです。

一度やろうと決断したのなら、行動し続けること。

もしかすると、その先に思いがけない幸運の扉が開くかも知れませんよ。

最後に、『The DNA of Success』の著者 ジャック・M・ズフェルトの言葉を贈りましょう。


期せずして、思いがけないことが起こる場合がある。
私はそれを『セレンディピティの祝福』と呼んでいる。

例えば、Aの扉を懸命に押し開けようとしていたら、
何者かの手でBの扉が開かれる。

Bの扉の先には、Aの扉を開けて得ようとしていたものより
はるかに素敵なものが見える。

だが、もしもAの扉の前に来ていなかったならば、
隣にあるBの扉が開くことはなかっただろう。




お読みいただきありがとうございました。

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