こんにちは。体で感じる解剖学、講師の稲田です。
整体をしていて感じることは、痛みなどの症状が施術治療によって軽減しても、しばらくすると又同じような症状が再発してくる場合があることです。
そのような方は、日頃から間違った体の使い方をしていることがほとんどなんです。
そもそも痛みなどの慢性症状をもって治療に来られる方は、体のしくみを無視して負担をかけたまま、長年手入れをすることもなく、酷使し続けたことが原因なんですね。
ですから、治療をする者としては、日常の正しい体の使い方を指導するということも大事な仕事と考えています。
そのような観点から、日常生活の体の取り扱い説明をわかりやすく書かれた本があるので紹介しますね。
『腿裏(ももうら)を伸ばせばカラダが変わる!』
谷澤先生はぎっくり腰を数分の施術でぴんぴん歩いて帰らせるという技で患者さんの信頼が絶大なのですが、体の使い方の指導にも力をそそいでおられます。
この本のテーマは、腿裏(ももうら)つまりハムストリングスを柔軟にし、しっかりと使えるように動作をすれば日常のほとんどの動きを正しくできるということです。
ハムストリングスに徹底してフォーカスして、姿勢や動作の分析をし、一般の方向けにやさしく解説しているところはとてもためになります。
また、この手の本の多くが手前味噌的な記述、もったいつけて有益な情報は何も出さない、患者さんの痛みから解放された声の紹介などで終始していることが多いのですが、この本は誠実に書かれていて好感がもてます。
日常生活の動作というのは、立つ・椅子に座る・正座する・あぐらをかく・車の運転のときに座る・洗面台でかがむ・掃除機をかけるときにかがむ・物を拾うときにかがむ・しゃがむ・歩く・階段を昇る降りる、などなどですね。
これらの動作を、腿裏(ももうら)を意識するという視点から、悪いやりかたと正しいやりかたを対比しながら説明しているのでとてもわかりやすいですね。
同じ指導を股関節や骨盤を意識することでもできるのですが、ハムストリングを意識することもとても有効だなと、自分でやってみて勉強になりましたよ。
興味のある方は参考にされてはいかがでしょうか。(^-^)/
お読みいただきありがとうございました。