こんにちは。体で感じる解剖学、講師の稲田です。
前回の記事で、脚を曲げていった時、仙骨が前に傾いて骨盤底が広がりましたね。
(イラスト ©エリック・フランクリン )
骨盤は仙腸関節と呼ばれる腸骨と仙骨のつなぎ目と、恥骨同士がつながる恥骨結合によってお椀の形ができています。
腸骨は螺旋形をした8の字をしているので、坐骨が左右に広がると、腸骨の上前腸骨棘(ASIS)は内側に寄ってくるんですね。
この恥骨結合にかかる力が、ちょうどナッツクラッカーでくるみを挟むような感じなんですよね。
実際には恥骨結合は砕けるわけではないので、ここにかかったエネルギーは骨盤内に蓄えられることになります。
つまり骨盤はエネルギーを蓄える装置でもあるんですね。
そして、つぎのアクションなどの必要なときにこのエネルギーが再利用されるんです。
もし、このような骨盤のしなりを無視して外側から姿勢を固定しようとするとエネルギーの貯蓄と再利用の機会をうしなってしまいます。
体ってほんとにうまくできてるんですね。
うまくできてるんだからうまく使ってあげないとね。o(^▽^)o
お読みいただきありがとうございました。